ご挨拶

 このたび2017年 7月14日(金)~15日(土)の2日間、さいたま市大宮区のソニックシティを会場として、第32回日本脳神経外科国際学会フォーラム(Japan Neurosurgery English Forum; JNEF)を開催いたします。

 

 本学術集会は、1993年に発足した「湘南脳神経外科英語フォーラム」を起源とし、日本の脳神経外科医の世界水準を維持し、国際的な発信力を持った脳神経外科医育成を目的とした会合です。口演発表を通じ、プレゼンテーション能力のみならず、英語での思考力や論文執筆力を高めるとともに、同時通訳等の医学英語レベルの向上を目指すものです。

 

 近年は医学領域に限らず学生や若手が、必ずしも海外留学や出張に積極的でない、などと報じられます。いわゆる「ゆとり教育」のもとで過ごし、失敗を忌避するメンタリティの強いことが原因のひとつと言われますが、本学術集会はそうした「殻」を破る格好の機会になることをお約束いたします。同時に、専門分野や学閥、職位によらない、多様かつ活発な交流がある点も大きな魅力です。

 

 学会主催をとりまく状況が変化しつつある中、プログラム構成は極めてシンプルなものとなりましたが、今年も植村研一先生には、教育講演をお願いしています。またランチョンセミナーでは、私の兄弟子にあたる川合謙介先生に、てんかん診療のこの10年をreviewしていただく予定です。さらに本学語学・人文教育部門よりTOEFL instructor として経験豊富な William Hassett 講師、また本学学生へのプレゼンテーション教育に携わるChris Smith 講師にも参加いただき、イギリス英語のプロから見た「新しい風」を吹き込みたいと考えています。もちろん、これまで同様、会員の皆様の熱いコメントやディスカッションも大歓迎です。

 

 自らを育ててくれた本学術集会を担当する機会を頂戴し、たいへん光栄に存じます。多くの皆様のご参集をお待ちしております。

 

 

第32回日本脳神経外科国際学会フォーラム

第31回日本脳神経外科同時通訳夏季研修会

当番世話人 荻野雅宏

獨協医科大学脳神経外科